本日2022年10月26日オリックスバファローズはヤクルトスワローズとの日本シリーズで第4戦で初勝利を挙げました。
この試合、先発の山岡泰輔投手が5回表ワンアウトから絶好調の塩見選手にフェンス直撃の三塁打を打たれたところで中継ぎエースの宇田川優希投手に継投しました。宇田川優希投手はこのピンチで後続2者を連続三振に打ち取り、結局チームを今シリーズ初勝利に導くピッチングを見せたのでした。ここでは育成から這い上がり見事なシーズンを送る宇田川優希投手に焦点を当てて見ます。
生い立ち
宇田川優希はフィリピン人の父親と日本人の母親の間に1998年2月埼玉県越谷市で生まれました。23才です。
大阪生まれであると勝手に思っていましたがなんと埼玉県生まれとは。
右投げ右打ちの投手であり、身長184センチ、体重94キロの堂々とした体格です。
中学・高校時代
兄の影響で少年野球チーム「宮本ジャイアンツ」に入団し、その後越谷市立西中学校で野球部に所属します。
埼玉県立八潮南高等学校から仙台大学に進み、1年生春からベンチ入りしました。
高校時代の最高球速は143キロ、仙台大学時代は152キロを記録していたようです。
育成時代
2020年のNPBドラフト会議において、オリックス・バファローズから育成ドラフト3位で指名を受けた(仙台大学チームメイトである佐野如一も育成ドラフト5位で指名)。宇田川と佐野は支配下枠指名でない場合は入団を拒否して社会人野球に進むつもりである旨を、仙台大学監督の森本吉謙との相談の上で調査書に記載していた。しかし、その裏で宇田川自身、4年でやや調子を落としていたことから支配下で指名されるか不安な気持ちがあり、育成での指名があったときには安堵していたという。またオリックス球団の設備は整っており、寮の食事が美味しい、部屋も綺麗などの情報に心動かされたとも言われている。
育成ドラフトとは
日本のプロ野球で、育成を目的として選手を指名できる制度「育成選手ドラフト会議」の略称。正式名は「育成選手選択会議」。プロ野球では1球団につき70人までしかプロ契約(支配下登録)できないため、別枠の「育成選手」として指名・登録できる制度として、2005年度のシーズンオフに導入された。球団は何人と契約してもよいが、公式戦には2軍戦にのみ1試合で5人まで出場可能で、最低年俸は240万円、背番号は3桁となる。原則として、シーズン中の育成登録から支配下登録への昇格は7月末まで認められ、登録以降は1軍の公式戦への出場も可能。同制度の発足時当時に育成選手を指名したのは4球団6人だったが、14年には8球団23人が育成ドラフトで指名された。育成選手は1~2年で退団となることが多いが、読売ジャイアンツの山口鉄也投手や千葉ロッテマリーンズの西野勇士投手など1軍で活躍する選手も登場している。
オリックス
11月21日に入団交渉を行い、契約金300万円、年俸240万円で合意し、12月19日に入団発表会見が行われた。
2021年春季キャンプではAーC組の中ではリハビリ組に相当するC組入り、ファームでの交流戦などに登板したようですが二軍公式戦では1試合の登板にとどまった。
そんな彼に転機が訪れます。
2022年3月新型コロナウイルスへの感染が発覚し、10日間の隔離生活を送った後、ウエイトトレーニングに力を入れ、肉体改造に取り組みました。
これが功を奏した宇田川選手のストレートは152キロ前後であった急速が常時150キロ中盤が出るようになり、最速は158キロを記録したのです。
そして遂に
7月28日に支配下登録を勝ち取り、8月3日の西武戦でプロ初登板を果たした。
自慢のストレートを投げ込み、一発のある山川穂高、ブライアン・オグレディから三振を奪う圧巻のデビューを果たし、
ソフトバンクとの熾烈な優勝争いの中、チームを救う働きを積み重ね、リリーフの柱の1人となった。
初登板から約2カ月で19試合22回1/3に登板し、失点はわずか2、防御率0.81という安定感である。
2022年NPB 日本シリーズでの大活躍
2022年日本シリーズ第2戦
7回に山﨑颯一郞に代わりマウンドに上がり、塩見選手にセンター前ヒットを許しましたが、後続の青木選手を空振り三振に打ち取りました。
2022年日本シリーズ第4戦
5回表に1アウトランナー3塁の場面で山岡投手から引き継ぎ、山崎晃太朗選手をフォークで空振りの三振、続く山田哲人選手もストレートで見逃しの三振に打ち取り、見事ゼロに抑えるのでした。
2022年日本シリーズ第6戦
第6戦は好投の山崎福也投手を6回から引き継ぎ、先頭バッターの塩見選手を3球三振アウト、続く青木選手をセカンドゴロアウトとした後、山田哲人選手、村上宗隆選手を連続ファーボールとしましたが好調オスナ選手を空振り三振に打ち取り、ここでも見事なピッチングを見せ,オリックスバファローズの王手に大いに貢献しました。
2022年日本シリーズ第7戦
迎えた第7戦の6回裏,宇田川選手はここまで好投を続けた宮城投手に代わってマウンドに上がりました。
バッターはキブレハンに変わって好打の丸山選手でしたが空振りの三振に打ち取ります。
3番山田はフォーボールで出しますが続く強打者村上を見逃しの三振に打ち取り、オスナも高めの真っ直ぐで詰まらせてレフトフライでスリーアウトチェンジ.
続く7回裏は6番中村をライトフライ、サンタナにはセンターへのヒットを許しましたが後続の長岡、青木を打ち取り、今シーズンの役目を全て終えました。
結局、ヤクルトスワローズとの日本シリーズは4勝3敗1引き分けでオリックスバファローズが26年ぶりの日本一に輝いたわけですが宇田川優希投手は今シリーズ4登板し、打者24人に対して2安打、10三振,で防御率0.00という抜群の成績で終えました。
表彰こそ,逃したものの来季の契約更改は大変楽しみです。2022年が450万と言う事ですので10倍以上の大幅な年俸アップが期待できますね。
ただ一つ課題が見えてきました。
打者24人ですが四球が5つ多くなっています。
テレビで見ていてもストレートが高めに浮いてしまう事が見られたのでその解消が更なる飛躍を生むのでは無いでしょうか。
それにしても7月1軍に上がってからの活躍には目を見張るものが有りました。
来シーズンも期待しています。
表彰無しにネットからも疑問の声
このシリーズ,注目のMVPは、杉本裕太郎外野手(31)が選ばれ、優勝賞金700万円を手にした。優秀選手賞(100万円)は、オリックスの山崎福也投手(30)、吉田正尚外野手(29)、ヤクルトから塩見泰隆外野手(29)が選ばれ、敢闘賞はヤクルトのオスナ内野手(29)が選ばれたが5回2/3を2安打無失点とほぼ完璧なリリーフを見せた宇田川選手は何一つ賞らしいものが与えられなかった事にネットでは
「影のMVPは宇田川」「宇田川にあげて欲しかった」「宇田川にも何か賞をあげたかったな」「宇田川くんに何かを」「彼の貢献度高いと思うけどな」「個人としては表彰に宇田川入れてやってくれとは思うけど」「比嘉、宇田川、ワゲスパックがなにも表彰されなかったら中継ぎ陣はなにすれば」などの声が上がっていた。
私も強くそう思います。
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