SK11 万能はさみ SMS-AS200L|腰道具に一本、現場で何でも切れる

現場で「何かを切りたい」と思ったとき、そのたびに専用の工具を探して取りに戻る——。そんな手間を感じたことはないでしょうか。

私はホテルのメンテナンス職をしています。カーペットの端を切る、結束用の針金を切る、ケーブルを切り詰める。どれも専用の工具を出すほどではないけれど、確実に「切りたい」場面です。こうした細々とした切断作業のために、私は腰道具に万能はさみを一本、常に忍ばせています。

そこで長く使っているのが、今回紹介する SK11 万能はさみ AS ロング オールステンレス SMS-AS200L です。

結論から言うと、これは「いざという時に何でも切れる」頼れる一本でした。

目次

SK11 万能はさみ SMS-AS200Lとは

SK11(藤原産業)が出している、オールステンレス仕様の万能はさみです。ここでいう「オールステンレス」とは、刃・ボルト・ナットといった金属パーツにステンレスを使っているという意味で、グリップ自体は樹脂(PP+TPR)です。全部が金属というわけではありませんが、可動部の金属をステンレスにすることで サビにくく なっているのがこの製品の売りです。

基本スペック

項目 内容
全長 約200mm
重量 157g
刃部材質 ステンレス(SUS420J2)
刃部硬度 HRC52〜54
グリップ材質 PP+TPR
機能 バネ付きハンドル/ギザ刃+カーブ刃
価格 約2,100〜2,800円(店舗により差あり)

ポイントは、細かいギザ刃とカーブ刃 の組み合わせです。ギザ刃が切る対象を「逃がさず」、カーブ刃でスムーズに切り込んでいく。ツルツルした相手でも刃が滑りにくいのは、この形状のおかげです。加えて バネ付きハンドル なので、切ったあとに刃が自動で開き、連続して切る作業がラクになります。

どこまで切れるのか(メーカー公表値)

万能はさみを選ぶうえで、いちばん気になるのが「結局どこまで切れるのか」でしょう。メーカーが公表している切断能力の目安は次のとおりです。

対象 切断能力の目安
アルミ板・銅板 0.5mmまで
ブリキ板 0.3mmまで
プラスチック板 1.5mmまで
ゴム板・皮革 5.0mmまで
アルミ線・銅線 2.0mmまで

このとおり、金属でも「薄い板」なら切れる、というのが正確なところです。分厚い鉄板を切る道具ではありませんが、現場で出会う薄物なら十分に対応してくれます。この数字を頭に入れておくと、無理な使い方をして刃を傷めずに済みます。

実際に現場で切ってきたもの

万能はさみの口コミを見ると、釣りや家庭でのDIYで使っている声が多いです。

ですがここでは、あえて私の本業——ホテル設備の営繕現場で、実際に何を切ってきたかを書いておきたいと思います。同じように「一本で幅広く使いたい」方の参考になるはずです。

カーペットを切る・剥がす

客室や共用部のカーペットの補修で、端を切りそろえたり、めくれた部分を切り取ったりする場面があります。分厚いカーペットは普通のはさみだと刃が食い込まず苦労しますが、この万能はさみはギザ刃が生地を逃がさないので、サッと切り進められます。

薄い金属板を切る

補修で出てくる薄い金属板——ブリキや薄板クラスのものを、その場で切りたいことがあります。前述のとおり公表値ではブリキ板0.3mm・アルミ板0.5mmまでですが、この範囲の薄物なら金切りばさみを持ち出さなくてもこれ一本で片付きます。「薄いものなら切れる」という安心感が、腰道具に入れておく価値です。

ワイヤー・針金を切る

結束用の針金やワイヤーを切る場面も多いです。刃の根元(支点に近い部分)で挟んで切ると、テコが効いて楽に切断できます。アルミ線・銅線なら2.0mmまでが目安なので、細い針金の処理にはちょうど良いものでした。

VVFケーブル・銅線・アルミを切る

電気系の作業で、VVFケーブルを切り詰めることもあります。銅線・アルミ線の切断能力は2.0mmまでが目安なので、細い単線ならこれで切れます。

 ただし、VVFを外装(シース)ごと一気に切ろうとすると太さによっては力が要りますし、本来は専用のケーブルカッターやストリッパーを使うべき場面もあります。

 あくまで「専用工具がすぐ手元にない時に、これ一本で何とかなる」という位置づけで使っています。

 参考までに私が持っていて、工具箱に忍ばせているツールを列挙しておきます。

このハサミではどう見ても刃毀れしそうな相手を切る場合のツールです。

この中での私のお気に入りは「フジ矢(Fujiya) 電工名人偏芯薄刃ニッパ 7700N-175 (VA線切断) 偏芯テコの原理と刃部鏡面仕上げ」です。偏芯テコの原理で力を入れずともスパッスパッと切れます。

使ってみて良かった点

① バネ付きで連続作業がラク、刃が滑らない

いちばんの美点は使い勝手の良さです。バネ付きハンドルなので、切るたびに刃が自動で開き、握り直す手間がありません。数をこなす切断作業ではこれが地味に効きます。加えてギザ刃が相手を逃がさないので、ツルッとした素材でも刃が滑らず、狙ったところを確実に切れます。

② オールステンレスでサビにくい

金属パーツにステンレスを使っているので、サビにくいのも設備現場ではありがたい点です。水回りの作業が多く、濡れた手で工具を扱う場面も少なくありません。普通の鋼だとすぐ支点が錆びて動きが渋くなりますが、この製品はその心配が少なく、長く気持ちよく使えています。

③ 腰道具に入る「一本で済む」汎用性

なんといっても、これ一本で紙・布・カーペット・薄い金属・線材まで幅広く切れる汎用性が魅力です。専用工具をあれこれ持ち歩かなくても、腰道具にこれを一本入れておけば、たいていの「切りたい」に応えてくれます。工具箱を取りに戻る時間が惜しい現場では、この手軽さが何よりの武器になります。

しかも実売2,000円台。これ一本で何役もこなしてくれることを思えば、結局は割安な買い物だと私は感じています。

気になった点

正直に書いておくと、グリップは硬めで、開く幅もやや広めです。私は男子にしては手が小さいので少し使いづらい所もありますので連続して使用すると少し疲れるかもしれません。購入前に握り具合を確かめする手段はないのでちょっと注意が必要です。

もう一点、サビにくいとはいえ、ステンレスも万能ではありません。海水など過酷な環境で使うと、支点部分が錆びて動きが固くなるという声もあります。私も水気を使ったあとは、サッと拭いてはいます。ひと手間かけるだけで、切れ味も動きも長持ちします。

そして切断能力の限界も、正直に押さえておきたいところです。あくまで「薄物・線材」向けであって、分厚い金属や太いケーブルを一気に切る道具ではありません。そこは専用工具の領分だと割り切って使うのが、結局は長く使うコツだと思います。

こんな人におすすめ

  • 「専用工具を出すほどではないが何か切りたい」場面が多い方:腰道具の一本で小回りが利きます
  • 営繕・設備・電気・DIYで使う方:紙・布から薄い金属・線材まで、これ一本で幅広くカバーできます
  • 水回りの作業が多い方:オールステンレスでサビにくく、濡れた現場でも安心して使えます

逆に、分厚い鉄板や太いケーブルを日常的に切るなら、素直に専用の金切りばさみやケーブルカッターを選んだほうがいいでしょう。この万能はさみは、あくまで「薄物・線材をこれ一本で」という汎用性に振った道具です。

まとめ

SK11 万能はさみ SMS-AS200L は、「いざという時に何でも切れる」汎用性と、オールステンレスのサビにくさを両立した一本でした。紙や布はもちろん、カーペット・薄い金属板・ワイヤー・細い銅線まで、腰道具に一本入れておくだけで現場の小回りがまるで違います。

分厚いものは切れませんが、そこは専用工具に任せればいい。「専用工具の合間を埋める、頼れる万能の一本」を探している方には、じつに刺さる道具だと思います。

腰袋に忍ばせた一本が、現場の段取りを軽くしてくれます。

※価格は変動する場合があります。切断能力はメーカー公表の目安であり、対象の材質・状態により変わります。本記事は個人的な使用に基づく感想です。

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